簿記の勉強の仕方について私なりに補足してみた
私は会社入ってから日商2級をとりました。新人研修で3級の講習があったのですが、少しかじっていたので2級受けて合格しました。新人のくせに研修中講習を全く聞かずに、一人せっせと独学で2級の問題やってました。今はすこしずつ1級の勉強をしてます。
とまあ職業(エンジニア)とあまり関係がないように思われる簿記会計の勉強をなぜしているかと言うと、どんな仕事でもお金に関する認識や判断ってとても重要だから。たとえ技術者でもプロジェクトのコストとか利益とか、この辺のこと分かっているとお金に関するちょっとした状況判断が正しくできる。ほんとはプロマネがきちんと認識させるべきなんだろうけど、それができているプロジェクトは少ないんだろうなと思う。
http://d.hatena.ne.jp/Hash/20081219/1229690768
の Hash さんがおっしゃってる通り、問題を何回も解くことでニュースはもちろん、職場でのお金まわりの会話からもすぐに仕訳が浮かぶようになります。会計というと難しく聞こえるかもしれませんが、結局は簿記の仕訳が基礎になってるものなので、基礎さえ分かればあとは簡単です。
その基礎になる考え方が企業会計原則の一般原則。1級まで勉強するようになって分かったけど、これさえ頭にいれておけば、簡単に仕訳がおぼえられます。
企業会計原則
- 真実性の原則
企業会計は、企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を提供するものでなければならない。
そのままですが、利害関係者の判断材料となる財務報告は真実なものではないといけませんよー、という原則で、一番大事な原則。
- 正規の簿記の原則
企業会計は、すべての取引につき、正規の簿記の原則に従って、正確な会計帳簿を作成しなければならない。
取引の記録が網羅されており(網羅性)、証拠があって(立証性)、会社として組織的におこなわれていること(秩序性)を原則としています。真実性の原則に似てる部分があります。
- 資本取引・損益取引区分の原則
資本取引と損益取引とを明瞭に区別し、特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない。
資本に関わる取引と損益に関わる取引を区別する原則。
- 明瞭性の原則
企業会計は、財務諸表によって、利害関係者に対し必要な会計事実を明瞭に表示し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない。
財務諸表はわかりやすいように書きましょう、ということです。
- 継続性の原則
企業会計は、その処理の原則及び手続を毎期継続して適用し、みだりにこれを変更してはならない。
一旦決めた会計処理の方針はそうしょっちゅう変えてはいけません、ということです。
- 保守主義(安全性)の原則
企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない。
これが一番簿記の考えとして頭においておくとよいと思います。日本の会計制度は保守的と言われますが、あまり売上や利益を計上できないようになってます。ただこれまでは事実的に売上がたった時しか計上できなかったわけですが、工事進行基準会計など完成途中でも売上が計上できるようになってきてます。
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- 単一性の原則
株主総会提出のため、信用目的のため、租税目的のため等種々の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合、それらの内容は、信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために事実の真実な表示をゆがめてはならない。
要は裏帳簿だめよ、ということです。
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- 重要性の原則
企業会計は、定められた会計処理の方法に従って正確な計算を行うべきものであるが、企業会計が目的とするところは、企業の財務内容を明らかにし、企業の状況に関する利害関係者の判断を誤らせないようにすることにあるから、重要性の乏しいものについては、本来の厳密な会計処理によらないで他の簡便な方法によることも正規の簿記の原則に従った処理として認められる。
対して重要じゃないことは帳簿にかかなくていいよ、ということです。
大切なのは企業会計原則から自分なりの解釈をして、それを頭にいれながら、たくさん仕訳問題を解く。これに尽きると思います。
ある程度慣れてくるとお金のパズルみたいでだんだんおもしろくなってきます。
私みたいなお金が大好きなひとは「0」の数増やすとモチベーションがあがるでしょう。
補足ですが、私は電卓は irb 使います。
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